南アルプス掘削に衝撃

〜リニア実験線見学ツアー〜






 リニア実験線見学ツアーが8月8日、山梨県でありました。主催は、計画に反対している「リニア・市民ネット」です。
 大型バス1台でリニア実験線・見学センター(都留市)、黒駒トンネル掘削現場(笛吹市)、竹居高架橋工事現場(同)、南アルプス試掘現場(早川町)などをまわりました。
 地元の山梨をはじめ、長野、神奈川、岐阜、愛知、東京、静岡、大阪、千葉、埼玉などから43人が参加しました。


 トンネル掘削や橋脚工事がどんどん進んでいる


 リニア中央新幹線はJR東海が計画しています。東京・大阪間を70分で走らせるというものです。とりあえず東京・名古屋間の先行開業をめざし、工事をはじめています。
 現場をみたら、トンネル掘削や橋脚工事が進んでいました。南アルプスを貫通することになっていて、その試掘も大がかりに進められています。これには、みんなビックリです。
 また、山梨県立リニア見学センターは、夏休みの日曜日ということで、大勢の親子連れ団体客でにぎわっていました。「次世代の乗り物」「夢の超高速新幹線」などを強調する展示や模型、模擬車両などがふんだんに配置されています。子どもたちにバラ色の幻想をいだかせる工夫がほどこされているのです。「リニアロマンケーキ」という名のみやげも売られていました。


 自然破壊のすさまじさに衝撃


 参加者からはこんな感想が寄せられました。
     「JR東海が経営する東海道新幹線はこの3年間、乗客が減り続けている。昨年の利用率は55%だった。つまり、半分くらいは空席ということだ。そんな状態で、在来新幹線と競合する新幹線を5兆円(東京・名古屋間)もかけてつくるという。経営破綻は必至であり、国民はその尻ぬぐいをさせられる。こんなバカげた計画はやめさせなければならない」

     「登山が好きで、南アルプスにもしょっちゅう登っている。そこをリニアが貫通するということを知り、見学会に参加した。トンネル掘削の現場をみて、自然破壊のすさまじさに衝撃をうけた。なんとしてでもやめさせるため、署名集めなどに協力したい」
 リニア・市民ネットは、シンポジウムの開催(9月26日、甲府市)や国会議員への働きかけなど、さまざまなとりくみを計画しています。














リニア実験線(都留市)




黒駒トンネルの掘削現場(笛吹市)




工事中の竹居高架橋(笛吹市)




南アルプス試掘現場(写真右。早川町)




山梨県立リニア見学センター(都留市)




「リニア中央新幹線展望台」(笛吹市)にて記念撮影






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