全国自然保護連合とは



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 全国自然保護連合とは
 全国自然保護連合のあゆみ




 



  全国自然保護連合とは

 全国自然保護連合は1971年6月、全国で自然保護運動に携わっている市民団体が連合して結成されました。同年には環境庁も設置されました。
 1960年代からの高度経済成長の歪みがまず公害という形であらわれ、また目先の金儲けのために残されている自然がどんどん破壊されていく時代でした。そのような風潮に抗して、全国に様々な公害反対運動、自然保護 運動が起こってきました。全国的な環境破壊に対して、全国に散在する自然保護の市民・住民運動の連携の場が必要とされていたのです。
 以降、さまざまな運動が繰り広げられてきました。“自然”や“環境”という言葉は一般化し、いまでは「環境保護」「自然保護」に表立って反対する人はいないでしょう。しかし、事態は一向に改善されず、ますます人間による自然破壊は進み、経済侵略のかたちで東南アジアをはじめとする諸外国に広がっています。
 国・地方自治体では「環境基本計画」が策定されつつありますが、概論に過ぎず、環境保全に具体的効果を持つものとは考えられません。また、近年は、「自然とのふれあい」「国民のニーズ」を旗印として観光開発・自然破壊がすすめられています。
 全国自然保護連合は、官庁に所管される法人団体とは異なり、環境保護のための純粋な市民運動団体の連合体として活動しています。
 いまの日本はおかしい、このままでは自然が駄目になる、自然を大切にする気持ちから一歩踏み出して、どうして自然破壊が起こるのか、それは誰の手によるものか、どうやってそれを止めるのか、学び、考えると共に行動を起こしてみませんか。

★会 員
 基本的には、自然保護運動を行っている団体を会員とします。しかし、最近の運動形態の変化から、連合の趣旨に沿って活動していただける方は、個人でも「賛助会員」として参加できます。

★活 動
 全国自然保護連合は、文字どおり団体の連合体です。
 運動の基本は、各団体間の討論を通じて「全国自然保護連合は、あくまでも各団体の連合体であり、運動の主体は加盟団体の運動そのものであること」を確認しました。

★広 報
 機関紙「全国自然通信」を原則として季刊で発行しています。内容は各地の活動報告、情報、集会案内、その時に応じた意見発表などです。
 また、全国自然保護連合の編として『自然保護事典』を出版(緑風出版・刊)し、第1巻「山と森林」(増補版)と第2巻「海」が刊行ずみです。


★会 費
   団体会費     年間(4月〜翌年3月) 5000円(全国組織は1万円)
   個人賛助会員      同 上          3000円





 


  全国自然保護連合のあゆみ
  ──全国自然保護大会を中心として──



◎1971.6  全国自然保護連合設立、78団体 全国10ブロックの暫定理事を選出。
       理事長に中村芳男氏(丹沢自然保護協会・故人)が就任
      会長に荒垣秀雄氏が就任 

  ・1970年頃には、全国に多くの自然保護・環境を守る団体が誕生した。
   国会の特徴づけとして「公害国会」と称された頃で、1971年7月に環境庁
   が発足し、初代長官には山中貞則氏が就任。数日後に2代目長官として大
   石武一氏が就任。一般的には初代長官を大石氏と認識することになった。 

◎1971.11 全国自然保護連合 第1回総会<小田原市>
      分科会:道路・国有林・都市・島の保護・観光道路問題
      第1回自然保護の集い<箱根町>
      大石長官・大井参事官、佐々木副知事も出席

◎1971.11 石鎚スカイラインの自然公園法・森林法等違反に関する件で愛媛県知
      事を告発。結局は不起訴となり、行政が実施したことは各種審議機関
      を経ての実施なので責任の所在が明らかに出来ない結果になった。

◎1972.3  機関誌「JUNC」1号発行

◎1972.5  全国自然保護連合 第2回総会
      ・全国自然保護の集い <奈良市>
        シンポジウム:大石長官・奥田知事出席。
               大台ケ原国有地化の端緒を開く

◎1972.8  全国自然保護連合編『自然は泣いている〜自然破壊黒書』(高陽書院)
      刊行

◎1973.5  全国自然保護連合 第3回総会
       ・全国自然保護大会 〈山形県・羽黒山〉
       ・前夜理事会は問題点が多く、徹夜理事会となった。

◎1974.5  第4回全国自然保護大会〈鳥取県・大山町〉
       スローガン:自然の商品化を許すな
             〜かけがえのないすべての人の自然を守ろう〜
       ・三木長官、平林知事出席

◎1974.5  全国自然保護連合編「自然保護の手引き」刊行(昌平社)

◎1974.11 奥秩父林道の自然公園法違反に関する件で山梨県知事を告発(日本自
      然保護協会富士山麓の会・連峰スカイライン反対連合などと共同)
            ・検察審査会まで持ち込んだが、知事は不起訴,、務部長が起訴猶予
           という結果に終った。

◎1975.5  第5回全国自然保護大会・日光大会<日光市>
        メインスローガン:この緑を子孫に残そう
        自然保護の集い:小沢長官・柳瀬局長ら出席、参加者が壇上の小
                沢長官に詰め寄る場面も。
        ・この大会から、開催地の地名を付けて○○大会と併記する呼称
         となった。

◎1975.9  機関誌を第10号より「全国自然通信」と改題

◎1976.8  第6回全国自然保護大会・札幌大会<札幌市>
             メインスローガン:とりもどそう生命をたくす豊かな自然

◎1977.6  第7回全国自然保護大会・東京大会〈東京・代々木・青少年センター〉
        メインスローガン:豊かな自然と小さな生命・みんなで守ろう
                                 環境権
        ・全国自然保護連合の運営方針、特に環境庁に対する姿勢と理事
         長・事務局の位置付けをめぐり激論。中村理事長・事務局が辞
         任。大浜清氏(千葉の干潟を守る会)を理事長代行に選任、6
         名の新事務局員を承認。自然保護運動の推進と、行政に迎合し
         ない体制を確立していく。

◎1978.5  第8回全国自然保護大会・諌早大会<諌早市>
       メインスローガン:もうごめん!環境破壊 守りぬこう豊かな自然!
        ・会長に山崎圭次氏(高知県公害追放自然保護連絡協議会)を選
         任。大浜理事長代行を理事長に選任

◎1979.8  第9回全国自然保護大会・北陸大会〈富山市>
       メインスローガン:自然の死は人間の死
                〜生命ゆたかな未来を子どもたちの手に〜

◎1980.5  第10回全国自然保護大会・高知大会<高知市>
       メインテーマ:自然の復活は人間の復活である 
              〜もう一つのすばらしい生き方を求めて〜
        ・10周年記念事業として『自然保護事典』の発刊とシンボルマーク
         の設定を承認。

◎1981.6  第11回全国自然保護大会・静岡大会〈伊豆長岡〉
       テーマ:自然は掠奪を許さない、富士山にライオンは似合わない
           主要な地域の問題:富士ライオンサファリ・柿田川
        ・環境庁サイドからの出席が無くなった。

◎1982.5  第12回全国自然保護大会・志布志湾大会 
         〈鹿児島県・志布志町・東串良町・串間町〉 
       メインスローガン:開発は人間破壊、自然と人生の共存
                地域の主要な問題: 志布志湾石油備蓄基地
        ・理事長に井手敏彦氏(巨大ゴミの島に反対する会)を選任 

◎1983.5  第13回全国自然保護大会・千葉 大会<千葉市>
       メインテーマ:地域の力こそ自然とくらしを守る 
              〜ゆたかな自然はわれわれのいのち。都市の中に
               も自然を守り育てよう〜
              地域の主要な問題:東京湾横断道路・真間川改修
                       計画
        ・環境破壊は依然として進行し、環境庁を「環境破壊庁」とや
         ゆする呼称も出始めた。

◎1984.6  第14回全国自然保護大会・八ケ岳大会〈長野県・蓼科樽ケ沢〉
       メインテーマ:守ろう自然 取り戻そう資本の手から
             地域の主要な問題:編笠山スキー場
        ・主会場は初めての屋外となり、自然保護大会にふさわしい雰
         囲気。

◎1985.6  第15回全国自然保護大会・琵琶湖大会〈近江八幡〉
       メインテーマ:生存のための自然環境を守ろう
              〜水は命の源 えらいこっちゃ琵琶湖〜
          地域の主要な問題:琵琶湖環境権訴訟 
        ・山崎会長辞任、理事長に井手敏彦氏を再任

◎1986.7  第16回全国自然保護大会:下北大会〈青森県・むつ市〉 
       メインテーマ:困ったじゃい・原子力基地下北半島
          地域の主要な問題:核燃サイクル施設、原発
        ・会長に藤後惣兵衛氏(志布志湾公害反対連絡協議会)を選任

◎1987.7-8 第17回全国自然保護大会・織田が浜大会〈今治市〉 
       メインテーマ:自然はいのちを育む
              〜子らに残そう 瀬戸の海・ 瀬戸の山〜
          地域の主要な問題:織田が浜埋立港湾計画
        ・井手理事長辞任

◎1988.9  第18回全国自然保護大会・奈良大会〈吉野山〉
       メインテーマ:巨大開発による山河崩壊を許すな
              〜いま自然保護運動を問う〜
          地域の主要な問題:奈良シルクロード・大台ケ原 
        ・理事会の紛糾で一時開催を危ぶまれたが、急遽、大台ケ原・
         大峰の自然を守る会が中心となって実行団体を組織し開催が
         できた。理事会が十分に機能しなかった結果といえよう。 
        ・理事長代行に高橋幹夫氏(大山の自然を守る会)を選任 

◎1989.7  第19回全国自然保護大会・東京大会 〈東京・早稲田〉
       メインテーマ:地球環境キャンペーンのなか… いまこそ足もと
              の自然破壊が問われている
        ・藤後会長辞任。理事長に高橋幹夫氏を選任

◎1989.8   全国自然保護連合編『自然保護事典 山と森林』(緑風出版)刊行

◎1990.9  第20回全国自然保護大会・沖縄大会 〈沖縄 県・那覇市〉 
       メインテーマ:わたちなゆみ・我したうるま島
                   子孫に残さな島ん人の心
          地域の主要な問題:白保(新空港)・山原・リゾ−ト開発・ 
                   植樹祭
        ・石垣島のサンゴ礁をつぶすな、沖縄の自然を守れ、と日本最
         南端の地で開催。 

◎1991.5  第21回全国自然保護大会・長野大会<長野市>
       テーマ:地球に生きるすべてのもののために 
                       今、暮らし方を変えよう!
           〜長野冬季五輪とそれに連動するリゾート開発は、 
                     自然と地域を破壊する!〜

◎1992.5  「地球サミットと“賢人会議”の茶番性をあ ばく──なんかへんだ
      ぞ、地球サミット」集会開催。

◎1992.10-11 第22回全国自然保護大会・山梨大会 <甲府市>  
        メインテーマ・青い地球手渡そう未来へ
               〜今こそ全てのいのちとの共生をめざして〜

◎1994.7  第23回全国自然保護大会・石川大会<金沢市>
        メインテーマ・守ろう地域の自然・緑の地球
               〜能登の海・白山の雪・内灘の浜、
                   石川の大地に緑の山河を〜

◎1995.8   全国自然保護連合編『自然保護事典[海]』(緑風出版)刊行
                                 
◎1996.4   全国自然保護連合編『自然保護事典[山と森林](増補版)』刊行

◎1997.2   総会開催(東京) 

◎1998.11 第24回全国自然保護大会 in 播磨<御津町>
       メインテーマ・公共事業という名の自然破壊

◎2000.2  総会開催(長野県茅野市)

◎2000.9-10 第25回全国自然保護大会・蓼科大会[長野県] 
          メインテーマ:無用公共事業廃止へ、運動の新しい時代を!
                 ダム・河口堰・空港・道路・干拓・都市開発など

◎2002.9  総会開催(東京) 

◎2003.9  総会開催(群馬県長野原町) 

◎2003.9  八ッ場ダムを考える現地交流会(群馬県長野原町)



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