公共事業見直しに向けて連携強化を

〜ムダな公共事業の徹底見直しを実現する全国大会〜






 公共事業の見直しを求める院内(国会内)集会が5月10日、参議院議員会館の会議室で開かれました。全国各地でムダで環境破壊の公共事業をやめさせるために闘っている団体のメンバー150人が参加しました。

 第1部は「ダム見直しに関する政府・議員とNGOの対話の会」です。ダム問題について、民主党、共産党、社民党、みんなの党、日本新党の国会議員と意見交換をおこないました。
 主催は、超党派の国会議員連盟である「公共事業チェック議員の会」と、ダム問題にとりくんでいる「水源開発問題全国連絡会」です。全国自然保護連合など115団体も協賛団体に名を連ねました。
 政権が交代し、「ダムによらない河川行政」へと舵(かじ)がきられています。しかし、すでに着手したダムは見直しの対象外とするなど、問題だらけです。国交省がたちあげた「今後の治水対策のあり方に関する有識者会議」も非公開であり、委員の大半はダム推進派です。
 前原国交相が中止を表明した八ッ場ダムも、本体工事はストップになっているものの、関連工事はどんどん進んでいます。このままでは、政権が代われば「関連工事の9割が終わったので、本体を着工する」ということになりかねません。そんな問題が次々と明らかにされました。
また、「ダムによらない治水・利水のあり方」や「ダム見直しの進め方」などについて問題提起や提案がされました。国会議員からは、ダム計画を見直しさせるために全力をあげるという決意表明がされました。

 第2部は「ムダな公共事業の徹底見直しを実現する全国大会」です。主催は、水源開発問題全国連絡会、日本森林生態系保護ネットワーク、全国自然保護連合、日本消費者連盟、日本湿地ネットワークなどで構成する実行委員会です。
 埋め立て、森林、道路、ダムなどをとりあげ、政権交代後に公共事業の見直しがどこまで進んだかを検証しました。
 結論は、「新政権になっても見直しはほとんど進んでいない」です。「政権交代に期待していたが、正直いって失望している」などの声が相次いでだされました。
 そういう現状をふまえ、公共事業の見直しに向けて、運動と連携を強めていくことを確認しあいました。また、今年夏の参院選挙では、政党・候補者に対し、次の視点にもとづいて公共事業の徹底見直しを重点公約として掲げるよう要請することにしました。(1)聖域なき情報公開、(2)住民参加の徹底、(3)見直し中の工事凍結、の3点です。









公共事業の見直しについてNGOと国会議員が意見交換






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