いのちの海を埋め立てないで!
〜上関原発を中止させ、瀬戸内・長島の豊かな生態系を守ろう〜
「いのちの海を埋め立てないで!──瀬戸内・長島の海から自然との共生を考える」と題した緊急シンポジウムが5月9日、明治大学駿河台校舎(東京都)で開かれました。主催は「上関(かみのせき)どうするネット」など。全国自然保護連合も後援団体に加わりました。参加者は250人です。
山口県上関町長島の周辺は、瀬戸内海の自然が昔のまま残っている数少ない海域のひとつです。“瀬戸内海の生物多様性のホットスポット”ともよばれています。ところが、この海域が埋め立ての危機に瀕しています。上関原子力発電所の建設が計画されているからです。シンポでは、この海域の生物多様性がたいへん豊かであることや、原発建設で生態系が破壊されてしまうことなどが明らかにされました。
■祝島の漁師は補償金10億円の受け取りを拒否
長島の対岸にある祝島(いわいしま)の漁師たちは、長島の海を重要な漁場として利用しています。原発が建設されたら漁業が大打撃をうけるため、原発建設に反対しています。漁業補償金10億円の受け取りを拒否し、さまざまな圧力に抗して反対運動をつづけているのです。「上関原発を建てさせない祝島島民の会」の山戸(やまと)貞夫代表はこう訴えました。
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「私たちは、自分たちの生活を守りたい、海を守りたいということで、意志をまげずにとりくんでいる。みんな、カネはほしい。しかし、カネをもらったら、口でいくら反対と言っても原発建設に賛成したとみなされる。そこで、グッとがまんしている。補償金をもらわなくても、ぜいたくはできないが生活はできる。そういうスタンスで反対をつづけている。小さな島でも、私たちにとっては大切な場所である。死ぬまでここで暮らしたいという願いはどんな圧力を受けても変わらない」
「瀬戸内海はみなさんのものでもある。その瀬戸内海がいま、つぶれるかどうかという瀬戸際にある。私たちのたたかいに、いろいろなかたちでご協力をお願いしたい」
シンポのあとは都内をデモ行進し、島がはぐくむ豊かな自然と生物資源を次世代に引き継ごうと沿道にアピールしました。
生物多様性の宝庫を守れ!」などと訴えながら都内をパレード
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