有事法制・イラク復興支援特別措置法に反対し、
イラクへの派兵を許さない決議
有事法制・イラク復興支援特別措置法に反対し、
イラクへの派兵を許さない決議
第156通常国会において、6月6日、有事3法が参議院で可決、成立、ついで7月26日未明、イラク派兵法にほかならない「イラク復興支援特別措置法」が参議院本会議で採決され、可決、成立した。
有事3法が、日本を堂々と戦争ができる国にするための憲法違反の法律であることは言うまでもない。この3法を足がかりとして有事法制を確立していこうという動きを、阻止していこうではないか。
イラク復興支援特別措置法は、米英主導で占領統治が続くイラク国内に「非戦闘地域」に限って自衛隊を派兵して、「イラク国民への人道支援」と「治安維持活動に努める米英軍の後方支援」を行うためのものであると位置づけられているが、この法もまた、「国際紛争を解決する手段として武力による威嚇又は武力の行使を禁じた」憲法前文及び9条に真っ向から違反するものである。
イラク全土でゲリラ戦が続いている、或いは、8月19日こ起きたバクグッドの国連事務所の爆破等から、イラクの現状では、非戦闘地域と戦闘地域の区別がないことが明らかになっている。自衛隊のイラクへの派兵は、自衛隊員を殺したり殺されたりする立場に追い込み、憲法に保障されている一人ひとりの「平和的生存権」を奪うものである。
3月20日に強行された、米英によるイラク攻撃の大義名分は、大量破壊兵器の保有・隠匿であったが、ブッシュ大統領の「勝利宣言」から4か月になる現在も、それらは発見されていない。米英両国内においても、大量破壊兵器に係る情報が捏造であったとの指摘がある。国連・安全保障理事会も米英によるイラク攻撃を認めてはいない。
中東における石油利権の更なる獲得等、米国の世界戦略の一環としての侵略である(と言える)イラク攻撃・占領に追随し、自衛隊をイラクへ派兵することを決して許してはならない。
イラクの復興は、イラクの人々の主導で、武力に頼らない方法で行われるべきである。また、米英が遂行した攻撃を批判することなしに進めるべきではない。
戦争は最大の環境破壊である。私たちは戦争を拒否し、世界の人々と共に平和に生きるために、憲法を活かす取り組みに力を注ぎ、イラクを始めとして自衛隊の海外派兵を許さず、有事法制・戦争への道を阻んでいくこと、ここに決議する。
以上
2003年9月6日
全国自然保護連合
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