新石垣空港カラ岳陸上案の白紙撤回と
代替案の検討を求める決議
新石垣空港カラ岳陸上案の白紙撤回と
代替案の検討を求める決議
沖縄県は昨年12月の環境影響評価手続きの開始以降、前代未聞のアセス方法書と基本計画案のダブル縦覧をはじめ、このわずか3か月間に環境、工法両検討委員会(4回)、基本計画案に関する地元説明会(8回)、本土地権者説明会、そして住民意見を審議する協議会の新設・開催など、無茶苦茶なスケジュールで手続きを澄めてきました。
これらの手続きはすべて4月1日から導入されるP1(パブリック・インボルブメント)逃れと04年度事業採択のための駆け込みです。住民等の意見や委員会の助言を本気で聞くつもりはなく、情報公開も不十分なままとにかく形だけを整えて事業を強行しようとするものです。20年も前の「公共事業の進め方」というしかありません。
南西諸島は、いま環境省の審議会で検討されている「世界自然遺産」国内候補地リストに入る可能性が高いと思われます。その重要な地域の一つとして白保サンゴ礁生態系が入っていることは間違いありません。それに影響を与えうる新石垣空港計画(カラ岳陸上案)を「地元の悲願」「地元の合意」というだけで強引に推し進めることは、「地球の宝」を破壊する蛮行として世界の人々から指弾を受けるだけでなく、沖縄県や石垣市自身にとっても大きな損失となります。また絶滅危惧種のコウモリやカンムリワシなど希少な生物の保全の見通しも立っていません。
沖縄県知事や石垣市長はかけ替えのない白保の自然を守るために、そして地域の持続的発展のためにも新石垣空港カラ岳陸上案を白紙撤回し、現空港の改良・拡張葉を含む代替案の検討を行うよう求めます。
以上決議する
2002年3月29日
全国自然保護連合
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